髙橋 カスタマーサクセスとして苦労をしたのは、POS端末の導入にほかなりません。250店舗全店で一斉に導入することになり、現地での工事業者のスケジュール調整、データ移行作業、マニュアルの策定、トレーニングの実施などを一気に行わなくてはならなかったです。
柴垣 通常ならばエリアごとに区切って、段階的に導入ということになるので、一気に全部となると大変ですよね。
髙橋 公的機関の助成金の申請スケジュールなどの影響で、一斉導入ということになったのですが、各店の現地調査を進めていくと新たに判明する課題が見えてきたのが頭の痛かったところ。例えば、地域のフランチャイズ(FC)店も多く、運営会社によって運用ルールも異なっているのがわかり、地道に一つひとつを乗り越えていくしかありませんでした。
柴垣 その後のトレーニングも物凄い回数をこなしていましたよね。
髙橋 250店舗には約3,000名の従業員が働いていますが、支払いにかかわるPOSシステムはそのほぼ全員が把握しなくてはなりません。各店をまわって研修をするほど人員がいなかったので、26日間にわたり、1日2コマ、各回3時間のオンライン研修を実施。最終的には対面でも3日間、実施しました。
柴垣 それでも初日はコールセンターがパンクしそうになっていました。
髙橋 問い合わせ内容は、トレーニングで既に話をしていたことに関するものがほとんど。やはり美容室の本業の合間に勉強をするのは難しいでしょうし、これだけの数の人たちに隈なく伝えるためには、もっと工夫が必要だと痛感させられました。