Profile

  • 髙橋 宏次

    カスタマーサクセス部
    2015年キャリア入社
  • 柴垣 行晴

    サービス開発2部
    2020年キャリア入社
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大型美容サロンの課題を解決するPOSシステムを提供

柴垣

私は普段、美容サロン向けの「POS+beauty」を専門とした開発に携わっています。ポスタスでは飲食業や小売業に向けてソリューションを提供していますが、美容サロンの場合、他業界とは少し異なる角度の機能が強く求められています。

髙橋

鍵となるのは顧客管理。来店してくださったお客様の個人情報をもとに、DMやクーポンを配信するなどして、サービス力の強化やリピーター獲得といった施策を打つサロンが多くなっています。カスタマーサクセス部にいる私は、申込してくださったお客様の導入サポート、利活用支援、コールセンターの改善などに幅広く携わりながら、お客様が「POS+beauty」をしっかりと活用していただけるように支援しています。

柴垣

それぞれに対応したカスタマイズは必要だとはいえ、美容サロンは小規模なところが多いので、「POS+beauty」の基本的な機能でニーズにがっちりと応えることができています。しかしながら、2021年に稼働開始した今回のプロジェクトのお客様は全くスケールが異なっており、何から何までが違うという感覚でした。

髙橋

本プロジェクトのお客様は、全国約250サロンを展開するという業界ではかなり大きな規模の会社でした。全店で別会社のPOSシステムを利用されてはいたものの、ハード面での老朽化などの課題に直面。さらにサポート面でも満足できていないとの声が上がっており、経営陣経由で2018年頃から相談をいただいておりました。

柴垣

私の入社前ですが、何度かトライアルを繰り返したとも聞いています。

髙橋

その中で既存の「POS+beauty」ではお客様の要望を完璧に叶えるのは難しいと判断。多くの機能をゼロから作る実質的なSI(システムインテグレーション)案件として2020年頃からプロジェクトが始まりました。

Theme 02

大量の追加機能を丁寧に一つひとつ開発

髙橋

お客様にとってPOSの入れ替えが初めての経験。トラブルなく、スムーズに運用まで移行できるようにと、基本的にはシステム稼働後の対応をする私たちカスタマーサクセスも、企画段階から案件に加わりました。

柴垣

私は開発終盤に加わったのですが、最初からさまざまな要望があったようです。

柴垣

たとえば、給与計算も同じシステムで行いたいとの要望がありました。実は当時のポスタスではそこまで対応する体制が整っておらず、外部の協力会社と一緒に構築しようとしましたが、なかなかうまくいかず。結局、社内のメンバーが給与の基本から学び、手探りで機能を形にしていきました。

柴垣

私が参加したのはリリース3か月前ほど。新店がオープンするのに合わせて導入したいとの要望を受け、短期間で追加機能を次々と開発する必要性に迫られた時期でした。開発リーダーとしてアサインされた以上、責任をもって形にしてくのを心がけましたが、カスタマイズしている機能が多すぎて、次から次へと開発する日々を過ごしました。

髙橋

おかげで短期間での開発にもかかわらず、目立ったバグも出ませんでした。開発チームの頑張りには頭が下がります。

柴垣

約250店舗の大きなお客様だけに、バグが出ると影響力が非常に大きくなりますから、「失敗できない」との緊張感のもとで仕事していました。不具合を最小限に防ぐために心がけていたのは、関係者との連絡や進捗管理を徹底すること。スケジュールが厳しい中ではミスをしてしまうメンバーもいましたが、連絡を取り合っていたのでリカバリーもしやすかったですし、ミスを決して咎めるようなことはせず、一緒になって問題解決に奔走することでモチベーションアップに努めました。

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3,000名の従業員に向けて長期間にわたるトレーニングを実施

髙橋

カスタマーサクセスとして苦労をしたのは、POS端末の導入にほかなりません。250店舗全店で一斉に導入することになり、現地での工事業者のスケジュール調整、データ移行作業、マニュアルの策定、トレーニングの実施などを一気に行わなくてはならなかったです。

柴垣

通常ならばエリアごとに区切って、段階的に導入ということになるので、一気に全部となると大変ですよね。

髙橋

公的機関の助成金の申請スケジュールなどの影響で、一斉導入ということになったのですが、各店の現地調査を進めていくと新たに判明する課題が見えてきたのが頭の痛かったところ。例えば、地域のフランチャイズ(FC)店も多く、運営会社によって運用ルールも異なっているのがわかり、地道に一つひとつを乗り越えていくしかありませんでした。

柴垣

その後のトレーニングも物凄い回数をこなしていましたよね。

髙橋

250店舗には約3,000名の従業員が働いていますが、支払いにかかわるPOSシステムはそのほぼ全員が把握しなくてはなりません。各店をまわって研修をするほど人員がいなかったので、26日間にわたり、1日2コマ、各回3時間のオンライン研修を実施。最終的には対面でも3日間、実施しました。

柴垣

それでも初日はコールセンターがパンクしそうになっていました。

髙橋

問い合わせ内容は、トレーニングで既に話をしていたことに関するものがほとんど。やはり美容室の本業の合間に勉強をするのは難しいでしょうし、これだけの数の人たちに隈なく伝えるためには、もっと工夫が必要だと痛感させられました。

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「POS+beauty」の進化につながる貴重な経験をすることができた

髙橋

今回はさまざまなトラブルは発生したものの、カスタマーサクセスが初期段階の計画から深く関与していく大切さを実感する案件となりました。実は従来、企画担当や開発担当がまとめてきた案件に関して、受け身で導入方法やトレーニング内容を決めていたところがあったのですが、自分が能動的に動いていけば、柔軟に支援体制が構築できるとの手応えが得られました。

柴垣

これだけの規模のサービスを導入した経験はなかったため、開発者としても次につながる貴重な経験ができました。しかも大きなトラブルがなかったのは自信となります。ポスタスには“最後の門番”として各種テストを実施するQCチームがいるのですが、「バグが全然出なくて悔しい」と言われたときは非常に嬉しかったです(笑)。

髙橋

今回のお客様の案件では予約の確定に関する機能を付けたのですが、美容室業界では“1件の予約”にこだわっている姿勢が伝わってきました。この経験をもとに「POS+beauty」のさらなる進化にもつなげていきたいと思っています。

柴垣

技術的な自信を深めた一方で、美容業界の業務知識をもっと理解していけば、より魅力的な店舗運営を提案できると思うようになりました。目の前で開発しているシステムが、何のために必要なのか、開発メンバーが理解を深めて作っていけば、「POS+beauty」がより良くなるはずです。